定盤の運用方法
「アライメントを取るたびに、毎回水平調整をやり直すのは大変ではないか」そのような懸念をいただくことがあります。
実際の運用では、水平を毎回ゼロから作り直しているわけではありません。
ここでご紹介しているのは、製品の良し悪しの話ではなく、代表である私が日々のメンテナンスやレース週末においてどの程度まで手間を省いて運用しているかという一例です。
■ 初回に定義すること
① 車両停止位置の定義

- 車両の停止位置を決定する
- タイヤ幅に合わせ、車体両サイドに沿ってマーキングAを作成
- 車軸中心位置に合わせ、別色のマーキングBを作成(=定盤中心位置)
ここで重要なのは、「車両がどこに存在するか」を物理的に定義することです。 以降の作業は、この停止位置を基準として行います。
② 定盤配置と水平基準の確立


- マーキングB位置を基準に4枚の定盤を配置
- レーザー水平器等を用いて正確に水平を作る
- 各アジャスターパッドを高さロック用ナットで固定する
この工程で、測定の基準となる平面を定義します。各定盤はそれぞれ元の位置に配置される必要があるので、「右前輪用」等メモしておくとよいでしょう。
定盤はナットにて高さが固定されることで、以降は同一条件を再現できます。
■ 2回目以降の運用
- 定義済みの車両停止位置へ車両を停止
- マーキングBに合わせて定盤を設置
- そのままアライメント作業を開始
あくまで私自身の運用例ですが、毎回ゼロから水平を作り直すことはしていません。
■ 水平の再確認について
通常、水平の再確認は行っていません。
アスファルトやコンクリート舗装は、陥没や損傷がない限り、急激に形状が変化するものではありません。
定盤の高さはロック済みで、設置位置もマーキングによって再現しています。
そのため、基準面は物理的に維持されていると考えています。
■ 再確認が必要となるケース
- 設置場所を変更した場合
- 地面の沈下や損傷が確認された場合
- 長期間未使用後
その際は再度水平を確認し、必要に応じて再定義を行います。
■ 結論
水平調整は、毎回繰り返す作業ではなく、基準を定義するための初期工程です。
基準が物理的に維持されている限り、再確認の頻度は環境と考え方次第で合理的に決められます。
本稿は、その一運用例の提示です。
